まず見るのは寝る場所と出口までの通り道
地震への備えというと、水や食料をそろえることを思い浮かべやすいもの。けれど、揺れた直後に家の中を動く場面では、寝室から廊下へ出られるか、リビングから玄関まで歩けるかも大切な分かれ道。
背の高い家具、テレビ、棚の上の重い箱、キャスター付きの収納は、揺れで倒れたり動いたりすることがあります。倒れた先がベッド、ドア、廊下をふさがないか、立つ位置を変えながら眺めてみましょう。
倒れる向きで変わる家具の置き場所
家具を全部なくす必要はありません。先に考えたいのは、倒れたときに人の上へ来ないか、出入口をふさがないか、割れたものが足元へ散らばらないか。少し向きを変えるだけで、通れる場所が残ることも。
| 場所 | 見直したいもの | 家でできる小さな備え |
|---|---|---|
| 寝室 | ベッド横の棚、照明、窓際のガラス | 倒れる向きをベッドから外し、足元に履き物と小さな明かり |
| リビング | テレビ、背の高い収納、置きっぱなしの箱 | 低い位置へ重いものを移し、通路に物を積まない形 |
| 廊下 | 掃除道具、段ボール、季節家電 | 壁際へ寄せ、暗くても足を引っかけにくい幅 |
| 玄関 | 靴、傘立て、防災袋、飲料箱 | 扉の開閉を妨げない場所に、持ち出すものをひとまとめ |
夜に歩くための靴と明かり
揺れたあとに停電していると、いつもの部屋でも足元が見えにくくなります。割れたガラスや落ちた小物を踏まないため、寝る場所の近くに底のある履き物を置くと安心感が違うもの。
懐中電灯は、しまい込むよりも手を伸ばしやすい場所へ。電池式、充電式、スマートフォンのライトなど、家で使える明かりを一つに頼りすぎず、家族が場所を思い出せる置き方にしておくと動きやすい形。
防災袋は大きさより戻しやすさ
防災袋は、大きければよいとは限りません。水、食べもの、薬、眼鏡、モバイルバッテリー、衛生用品など、家族で必要なものは違います。重すぎて玄関から動かせない袋より、使う人が持てる重さが現実的。
食品や飲料は、普段から少し多めに持ち、古いものから使って戻す形にすると続けやすくなります。玄関に全部置けない家では、通路をふさがない棚、廊下収納、台所の低い場所など、取り出しやすい分散も選択肢。
今日のうちに少しだけ変える場所
- ベッドや布団のそばから、倒れそうな高いものを遠ざける。
- ドアの前、廊下、玄関に置いた箱や紙袋を減らす。
- 棚の上の重いものを低い位置へ移す。
- 寝る場所の近くに履き物と小さな明かりを置く。
- 防災袋の重さを実際に持ってみて、玄関まで運べる量にする。
一度に家じゅうを変えようとすると、かえって続きません。今日は寝室と玄関だけ、明日は棚の上だけ。小さく直した場所が増えるほど、揺れたあとの迷いも少しずつ軽く。
見送らずに直したい置き方
ベッドへ向かって倒れそうな本棚、玄関扉の前に積んだ飲料箱、廊下に出しっぱなしの季節家電。普段は気にならなくても、揺れたあとには通り道を狭くするもの。
固定器具を付ける、向きを変える、低い家具へ替える、別の部屋へ移す。方法は家によって違います。迷ったら、寝る場所と出口をふさがないことから優先してみましょう。
FAQ
賃貸でも家具の固定はできますか
壁に穴を開けにくい家では、突っ張り器具、滑り止め、家具の配置変更など、住まいに合う方法から考えられます。取り付け前に契約や管理会社の案内も見ておくと安心。
防災袋は玄関に置くべきですか
玄関が狭くなるなら、無理に置かなくても大丈夫。扉をふさがず、取り出す人が思い出せる場所へ。分散する場合は、家族で置き場所を共有しておきましょう。
何から始めると続きますか
寝る場所の周り、玄関までの床、棚の上の重いもの。この三つだけでも、家の中の動きやすさは変わります。買い足す前に、まず置き方の見直しから。